2017年 07月 14日
趣味の悪さの暴露
つまり、趣味の悪さは隠すべき事項である。
しかし人は、あえて自分の趣味の悪さを表明してしまうことがある。
隠すべき言動を隠さず、趣味の悪さを指摘されても「で?」と開き直る。
それこそ趣味が悪い行為であるが、そのタイプの人は、その誘惑に抗うことはできない。
他人が嫌悪感を抱くのが楽しいだろうか。
他人の眉をひそめている表情が好物なのだろうか。
あえて趣味を悪くしている勇気をほめたたえてほしいのだろうか。
よく分からない。
(私の趣味の悪さの発表はmoreへ)
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たけしのアウトレイジがたまらなく好きだ。
その3作目となる最終章がこの秋公開される。
初作と2作は、いずれも20回以上見ている。
何度見ても飽きない。
たけし映画のファンではない。
アウトレイジ以外のたけし映画で良いと思ったものは1つもない。
ていうか、レンタルで借りてもすべて見終わる前に飽きてやめてしまう。
だから、アウトレイジは、たけし映画だから見るのではなく、快楽を得られるから見るのである。
2作目のアウトレイジ・ビヨンドは、刑務所の使い方が上手だった。
アウトレイジのキャッチコピー「全員悪人」の中には、警察や刑務所といった、正義行政も含められている。
ビヨンドでは、韓国マフィアという、一見すると突拍子もない設定も、うまく溶け込ませていた。
白龍の抑制のきいた演技と、チャン会長のもっと抑制のきいた演技がとても印象的だった。
観客に「日本のやくざより100倍怖いんじゃね」と思わせることに成功している。
小日向扮する刑事が、ポスターにのっていないのがとても気になる。
アウトレイジファンは、「あそこで小日向は死んでいないはず」と踏んでいる。
だから私は、小日向の名前がポスターにないのは、サプライズ出演のため、とみているのだが。
ただ、懸念もある。
それは舞台を韓国に広げてしまったこと。
あと、ポスターのたけしが握っているマシンガン。
映画における広域化とエスカレート化は、2作目3作目では避けて通れない道だが、大体は失敗している。
でもまあ、そんなに気にしない。
このシリーズは、演技がうまいおじさんが大量に出てくる。
ジャリタレやバーターはない。
ここらへんはさすがはたけしである。そんな不愉快なコネクションと縁を切る力がある。
それだけで日本映画史にとって意味があることだ。
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by cwhihyou
| 2017-07-14 12:40