クラウドワークスの典型的な仕事

クラウドワークスが紹介するライティング業務の中から、「そうそう、これがクラウドワークスの仕事」と感じさせる仕事を紹介する。

https://crowdworks.jp/public/jobs/1216094に記載されている仕事内容は以下の通り。

仕事の発注者は、ワイワイワールドという組織。

担当者名は「山下」となっている。

仕事の内容は、日本第一製薬が発売している「むくらっく」という商品を、ポジティブに紹介せよ、というもの。

400字でまとめて、ギャランティは120円。

1字0.3円という、乞食のような仕事なのだが、文章への注文は多い。

①文中に「むくらっく」「解約」の2つのキイワードを必ず盛り込むこと

②「むくらっく」「解約」で検索した人は、どんなことを知りたいと思っているかを想像しながら書くこと

③どんなことを教えてあげたらその庇護が満足するか想像しながら書くこと

④商品説明をすること

⑤文章表現が薬事法に抵触しないこと

120円の仕事によくもまあ、とも感じるが、これはよしとする。わずかとはいえ、賃金が発生するのだから。

問題は、むくらっくとはなんぞや、日本第一製薬ってどんな会社なのか、ということである。

早速、「むくらっく」でググると、サイトが出てきた。

コピーは「仕事帰りのつらーいパンパンが劇的にスッキリ!」とある。

なるほど、足のむくみを取ることが期待できるサプリなのだ。

むくらっくの成分は「とうもろこしのひげ」「発酵しょうが麹」「よもぎ」「ししうど」「赤ぶどうの葉」そして「ビタミンB1,B2,B6」だそう。

要するに、毒にならないゴミを集めて固めてまるめた、鼻糞のようなものである。

どんな効能があるかというと、20代の企画課女性は、はれぼったい顔が1週間で友達から褒められるほどになったと言っているし、やはり企画課の40代女性は、1週間飲み続けて元気になって、試しに飲むのをやめてみたらいきなり重だるくなったので、すぐに追加注文したとのこと。

なんで企画課の女が2連チャンやねん。

この体験談を書いた筆者は、これを読んだ人が「へえ、そうなんだ、私も試してみよう」と思うと、1ミリでも思ったのだろうか。

むくらっくの価格は、半月~1カ月分、60粒入りで、3580円+送料500円。

鼻糞みたいなサプリが、1粒68円。

はま寿司だって、平日は2カン1皿80円である。

次に、日本第一製薬株式会社を調べてみた。

社長は兼原保行氏という。

兼原氏はフェイスブックをやっている。

URLはhttps://ja-jp.facebook.com/yasuyuki.kanehara.3

これを開くと、高級外車のドアを開けて、その横でピースサインをするバカ丸出しの男の写真が出てくる。

ゴルフ場での写真も載せている。

やっぱり高卒。

校名は、山口県長門市にある長門高校。

ここまでフェイスブックに載っている。

山口県の高校では、徳山高がトップで、偏差値は70。

長門高校は、そこからずっと下がって、偏差値43。

農業高校や工業高校の下。

AからGまでのランク付けでは、下から2番目のFランクに位置する。

日本第一製薬株式会社は2007年設立。

実績十分とはいえないが、しかし10年以上続いているのは立派である。

資本金1000万円も、従業員14名も、ベンチャーとしては合格の水準である。

福岡県の博多駅近くのビルに本社を構えている。

会社と社長をさらにググると、消費者庁のサイトに行きついた。

http://www.caa.go.jp/foods/pdf/A163-kihon.pdf

ただこれは「問題製品の摘発」ではなく、単なる商品に関する情報であった。

私の印象では、この会社は「普通の会社」。

福岡県庁のホームページに「子育て応援宣言」というコーナーがある。

従業員の育児を支援している企業をPRしている。

ここに日本第一製薬が掲載されていて、兼平社長の顔写真までアップされている。

https://k-sengen.pref.fukuoka.lg.jp/kigyo-pr?com=4438

県庁オスミツキの企業ということらしい。

ここで私のイメージは膨らむ。

地元山口を飛び出して、「博多で成功するまで頑張り抜く」と誓ったのかな?

社長が所属しているのは、ロータリーかな、ライオンズクラブかな?

支持政党は自民党かな、維新の会かな?

それにしても日本第一製薬って、「新日本製薬」と「第一三共」を足して2で割ったような、志のない社名だなと思う。


さて、ここで話をぐっと戻す。

「むくらっく」のちょうちん記事の執筆依頼をしているのは、日本第一製薬ではなく、「ワイワイワールドの山下」である。

ワイワイワールドは、どうも会社組織ではなさそう。

というのも、連絡先は携帯電話になっている。

これがワイワイワールドのURL。

http://www.waiwaiworld.net/category4/

「山下」は、本名は山下洋輔氏いうらしく、福岡県北九州市に拠点を構える。

ワイワイワールドの業務は「リライト記事作成」「日記風記事作成」となっている。

「山下洋輔」でググると、同名のジャズピアニストが出てくるだけで、ワイワイワールド関係者のサイトは見つからなかった。

ただ、これで、なんとなくつながった。私の想像を加えて作成したストーリはこうだ。

・・・・・・

北九州市でアフィリエイトビジネスを始めた山下洋輔氏。

同じ福岡県内に小さなサプリ会社があることを発見し、営業をかけることに。

そのサプリ会社は日本第一製薬といい、電話でアポをとると、なんと社長に会えるという。

兼原保行社長はベンチャーらしいノリで「ちょうど、SNSで口コミPRができないかなあって考えていたんだよね」と快諾。

ただし、成功報酬とのことだった。

山下氏はすぐにクラウドワークスでライターを募った。

400字、120円の記事を、計3本、3人の異なるライターに発注した。

すぐに3人のライターがみつかり、原稿が送られてきた。

3人は全然異なる視点で「むくらっく」の感想を書いているから、内容が重複しない。

だから3本の原稿を混ぜ合わせると、360円の出費で1200字の記事が完成することになる。

・・・・・・・・・

いんちきサプリはともかく、ライティングだけに焦点を当てると、とてもつまらないビジネスだなあと思う。

でもこの種の仕事は、クラウドワークスのサイトに山ほど出ている。

というより、クラウドワークスの存在がなければ、このビジネスは成立しない。

日本第一製薬は博多、ワイワイワールドは北九州と、かなりの近距離にあるが、それでもクラウドワークスがなければ、兼原氏と山下氏はつながらなかっただろう。

そして、こうも思う。

こんな、使い古したユニクロのTシャツみたいな仕事が、いつまで続くのかなあと。
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by cwhihyou | 2017-04-11 08:59 | Comments(0)
クラウドワークスを使ってライターの仕事をやっています