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厚労省が動かないのにマスコミが動いた理由【WELQ問題】

WELQ騒動とDeNA問題の発端になったのは、ネット炎上ではない。

ネット炎上はただ単にガソリンを蓄えていただけである。

火が点かなかったら、ネット炎上は単なるガソリン貯蔵タンクにすぎない。

では、この問題での着火はなんだったかというと、公的機関の動きである。

WELQ問題は医療問題なので、着火になりうる「公的機関」は、厚生労働省でなければならない。

通常のケースであれば、厚生労働省の幹部が懸念を示し、それをマスコミが大げさに騒ぐ、という構図で進む。

ところが今回は、厚労省はまったく動いていない。

動いたのは東京都である。

そしてその東京都も、実は「動いて」いない。

東京都はほとんどなにもしていないのに、マスコミはこれを「公的機関が動いた」と認めて、騒ぎ始めたのである。

つまり今回の事件は、「静電気でガソリンタンクが爆発した」という点で、かなり異質である。

東京都、WELQ問題でDeNAを“呼び出し” 「同様な他サイトへの対応も検討」
(ITmedia 2016年11月30日)
DeNAの医療情報サイト「WELQ」を東京都も問題視し、福祉保健局がDeNAに来庁を依頼している。医薬品に関する不正確な情報を掲載しているほかのサイトへの対応も検討しているという。
「不正確な情報が掲載されている」と問題になったディー・エヌ・エー(DeNA)の医療情報サイト「WELQ」を、東京都も問題視していることが分かった。都福祉保健局は11月28日、「WELQに問題がある」と判断し、DeNAの担当者に来庁を依頼したという。医薬品に関する不適切な情報を掲載しているほかのサイトへの対応も検討している。


東京都は、DeNAに「ちょっと来てくれないか?」と言っただけである。

捜査になっていないどころか、調査にすらなっていない。

「なんでもいいからきっかけがほしい」というマスコミの強い願いが感じられる。

さて、
ここに現代マスコミの問題が浮き彫りになる。

マスコミはネット炎上をウォッチしていながら、そこに社会問題を見つけながら、「着火」を待つのである。

少なくとも「静電気」を待つのである。

ここに、マスコミが攻撃的取材を放棄していることが分かる。

絶対に「着火または静電気」を待つマスコミの姿勢は、完全にネットの軍門に下っている。

ネットの取材力、問題提起力、攻撃力は、完全にマスコミのそれを凌駕している。

頑張れ、マスコミ。





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とかなんとか言っちゃって、てへ。





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by cwhihyou | 2016-12-21 21:53
クラウドワークスを使ってライターの仕事をやっています

by cwhihyou