welq問題と末端のライターについて

「元welqライターからの告発」の記事に対し、以下のようなコメントが寄せられた。

「そもそもギャラが唖然とするほど安い癖に編集とのやりとりが無駄に多いですよね…。」

恐らく現役のwelqライターではないだろうか。

この人の感想は実にリアルで、被害者しか知りえない事実が含まれている。

welqからライターへの発注では、1記事1万字というものも多い。

私がwelqで書いていたころ、「このテーマで1万字は多くないですか? 書こうと思えば書けないことはありませんが、冗長で間延びした内容が薄っぺらの記事になりますよ」と修正を求めたことがあったが、welqの担当者の回答は「文字数が多いほどグーグルの検索に引っかかりやすくなるんです。1万字はSEO対策なんです」という内容だった。

つまり、テーマについてバリュー判断を行った上で文字数を決める、ということをしない「メディア」なのである。

つまりwelqはメディアでないのだ。

では、1万字の記事のギャランティはいくらかというと、4千から6千円である。

1字0.4~0.6円である。

この価格に対して「ライターさんかわいそう」と思えない人は、おそらく1万字のボリュームを知らない。

400字詰めの原稿用紙で25枚である。

大学で「鬼」と呼ばれる教授でも、学生に課すのは毎月2000字、つまり原稿用紙5枚のレポート程度である。

welqはライターに対し、1万字の記事を月10本以上希望する。

日本国内に、月10万字の原稿を書いているプロライターは何人いるだろうか。

日本国内に、月10万字の記事を書いている新聞記者は何人いるだろうか。

素人同然のライターを集め、マニュアルで「非難を浴びない」「言い逃れができる」書き方を指導して、安いギャラで粗悪記事を大量生産する。

これがwelqのビジネスモデルである。

素人同然のライターは、これで「自分もライターの末席に就かせてもらえた」と満足できる。

つまりwelqビジネスは、きちんとwin-winを形成できているのである。





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Commented by id:? at 2016-11-27 16:07 x
言及くださいまして恐縮です。
ただウェブよりは紙媒体をメインとしてます。

いずれにしても悪評しか聞こえませんね。
紙の斜陽が叫ばれて久しいですがウェブよりマシです。
とはいえ紙の下限とウェブの上限が折り合う未来が見えてますけど…。
Commented at 2016-12-02 00:18 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
by cwhihyou | 2016-11-27 12:19 | Comments(2)
クラウドワークスを使ってライターの仕事をやっています